Go to Mozambique(モザンビークへの旅)その4
やっとナンプラ空港の腐った係員から解放され、空港の外に出た後、息子がチャーターした白タクに乗り込み、ホテルへと向かいます。しばらく走ると街並みが見えてきて、20分ほどでホテルに到着。なかなか綺麗なホテルじゃないか。息子曰く、ここがナンプラで一番綺麗なホテルとのこと。しかも自家発電付き(これが大事なんだそう)。
部屋に上がると、確かに広いし、寝室と別にもう一部屋(冷蔵庫、ロッカー付き)あり、脱衣室なんて無駄に広い(6畳くらい)し、ベランダも広くテーブルセットが置いてある。
息子は隣のホテル(というよりサービスアパートメントのようなもの)に住んでおり(長期滞在ですな)、ここから適当な食材と飲み物を運んできてくれた。※あんな騒ぎが無ければ、とっくにホテルに着いて、レストランにでも行けたのだが、既に21時過ぎ。不慣れな日本人はホテルが安全です。久々の邂逅と初アフリカ上陸を祝し、夜の12近くまで飲み明かす親子でありました。
翌朝、1階のレストランで朝食。うーん、パンはいかにもまずそう。ジュースは甘すぎるし、コーヒーはやたらと苦いし焦げ臭い。あと水が有料。息子のアドバイス通り、部屋からミネラルウォーターを持って行って正解でした。同じアフリカでも、ヨハネスブルグのラウンジはあんなに良かったのに。まあ食えるだけましか。
午後からモザンビーク島(モザンビークの中では有数のリゾート地)に連れて行ってもらう予定ですが、午前中に息子がスーパーに買い物に行ってみない?とのこと。地元民の日常も観たいと思っていたので、家内と一緒について行くことにしましたが、ここで息子より注意。
バッグは持たない(片掛けでもバイクとかで引きずられかねない)。携帯はポケットにしまっておく。マネーベルトはズボンの中に隠す(ついでに余分なお金は持っていかない)。息子が先頭に歩き、家内が真ん中、その後ろが私。現地住民のありがたきご指示にはきちんと従います。※マプトに比べ、凶悪犯罪は少ないものの、スリなんかは多いとのこと。実際に一度サイフと携帯をすられたそうです。(息子曰く「神業だった」)
↓宿泊したホテル・ミレニオ
ホテルを出て、てくてく15分ほど歩いてスーパーに。結構大きなスーパーで、日本のマックスバリュ(関西だったらイズミ)位でしょうか。品揃えも結構あり、生鮮食料品から冷凍食品、生活雑貨に至るまで置いてありました。モザンビークの中では第二の商業都市なだけありますな。
ということで、モザンビークビールやウィスキー、つまみ類も買い込み、店を出たら、直ぐタクシーに乗車。やはり買い物帰りは危ないんだそうです。歩いて来た時は、びびって写真も撮らなかったけど、車の中からならと色々撮影。ほどなくホテルに着き、昼前にチェックアウト。昨日の白タクドライバーが、これからモザンビーク島まで連れて行ってくれるとのこと。
※白タクの青年は、この地で日本人が起業した会社の社員(ドライバー兼務)で、本業以外にも収入を得るべく、公認で白タク(どちらかといえば車をドライバー付きでチャーターするイメージ)をやっているんだそう。会社にとっても、まだまだ収入が安定しないので、彼が外で稼いでくれるのは助かるらしい。ひょっとしたら、収入は会社と折半となっているのかもしれない。この運転手君、なかなか明るく礼儀正しい好青年でした。
※正面のガラスにひびが入っていてもノープロブレム。
ホテルを出発し、一路モザンビーク島を目指します。大体200㎞くらい、3時間弱で着くかな、と息子。そこまでの道路は日本のODAで造られたということで、確かにアフリカとは思えないくらい、きちんと舗装もされている。ナンプラ市内でも、ちょいと横道に入るとでこぼこ道で、すごく揺れたもんですが、100km近くのスピードを出しても大丈夫でした。途中でガソリンスタンドに寄り、氷を購入。※GSで買うのが普通なんだそう。
↓この鉄格子、絶対防犯用ですね。
↓こんな建築方法で良いのか?
↓ここらへんはまだ街中
↓トラックでも待っているのか
↓街中から外れてくるとこんな感じ(電線を引き込んでいない家がほとんど)
↓ここは高級住宅なんだと思う。
↓市場みたいなものか
途中の市場(マーケット?)みたいな所では、結構人だかりがしており、道端では、頭の上にでかい荷物を平然と載せて歩くおばさん達(おじさんも)。すごいもんです。あと、ちょいと車を停めようものなら、バナナや名前も知らん果物、魚やエビなど、わんさか売ってきます。売り子には、5~6歳くらいの子どももいて、モザンビークで生きるって大変なんだろうな。あとユニークだったのが、ニワトリ売り。生きたままのニワトリの両足を持って、こちらの窓に突き付け「買わないか」(多分そう言ってるはず)。買ったとしても、捌くのに、両足を縛り、逆さづりにして、首を…家内なんて卒倒するに決まってます。これは無理。※息子曰く「現地の人は結構買ってるよ」→平成の世に慣れた日本人には無理です。
そんなこんなで1時間半ほど走ったあたりで、警察官たちが検問してるようで停止命令。おいおい、自動小銃なんて背中にぶら下げてやがるし、多分、実弾入りだろ、これ。結構やばそう。ここで息子より指示、「ドアをロックして、後部座席から絶対降りるな」「カメラとスマホな隠しておけ。撮影するな」「目を合わせるな」。ハイ、守りますとも。
ドライバー君が窓を開け、何か会話。免許証の確認とトランクを開けて荷物を見せろと言ってるらしい。ここでドライバー君が車から降り、後ろでごちゃごちゃと。15分くらいして、息子が「くそ、仕方ない」と言って降りて行き、色々と揉めてる様子。どうなることかと案ずる最中、結局30分ほどで二人とも戻ってきて「さあ行くよ」。「結局いくらか払ったのか?」と尋ねると「まさか、一円も払わん」と頼もしい返事。おお、息子よ、それでこそ大和魂だ!
後から聞いてみると、結局、荷物や免許証に怪しいものもなく、車も盗難車などでもない、それでも警官はお金が欲しいので「飲み物代くらいくれないか」となるらしく、息子は持っていた飲みかけのミネラルウォーターを「飲み物ならこれをやる」といったらしい。あんた、そこまで言うか。相手次第じゃ実弾入りの小銃が…と思わんでもない。※日本人社会(特にJAICA)で、このような要求に応えるな、という申し合わせがあるらしい。ところが中○人は、慣れっこで簡単に払うらしく、味を占めた警官たちが、顔だちの似た日本人にも要求するのだとか。
まあとにかく、悪名高い空港係官と警察官の実態を体験できただけでも、良しとしよう。もう、こりごりだが。
その後、いくつかの検問所があったようだが、停められることもなくモザンビーク島の入口に到着。ここで、橋を渡ってモザンビーク島に行くことになりますが、この橋の道路が1車線しかなく、対向車両が来た場合、途中何か所かある離合場所で、お互いを交わすしかない。多分、二車線で造っても総工費が2倍になる訳でもなく(せいぜい3割くらいの違い?)、なんでこんな造りにしたんだろ。余りに謎すぎる。※観光地としても遺跡としても有名なモザンビーク島に、必要以上に大挙して観光客が押し寄せるのを防ぐために、わざとこのような造りにした、という話もあるそう。なるほどね。
モザンビーク島に入り、最初の半分くらいまでは現地住民の住む場所だそうで、確かにスラムっぽいところもある。中ほどを抜けると、とても綺麗なリゾートとしての顔になり、ところどころ古い史跡のような建物も残してある。ここは本当にアフリカか?さっきまでの道路沿いのスラム街や、電気も引いてないトタン屋根の家、放し飼いの鶏とヤギがいた集落、同じ国とはとても思えん。
ホテルに着き、部屋に通してもらうと、なかなか快適そうなコテージ風の部屋で、ベッドには天蓋宜しく蚊帳がつってある。※久々に蚊帳の中で寝たが、なかなか気持ち良いです。念のため日本から持って行ったワンプッシュを振りまいておいたが。(5~6プッシュもするので、家内曰く「そっちの方が体に悪い」。いやいや、アフリカをなめたらアカン。日本のように一回の噴射で死ぬ蚊ばかりではないと思う。こっちでジカ熱があるかどうかは知らんがマラリアは有りだろ。
ここでドライバー君はナンプラへ戻り、明後日また迎えに来るとのこと。ありがとね、帰りも気を付けてと、お見送り。検問で足止めを食ったせいで、到着時刻が予定よりも遅れたため、少し休憩して夕食を食べに行くことに。
行った店はファランが好みそうなこじゃれたレストラン。普通にイタリアンぽい料理が出てきました。昨日覚えたばかりのモザンビークビールで乾杯。うーん、どこで飲んでもうまいが、こんなビーチリゾートで飲むのも格別ですな。その後、ホテルに戻り、またもや親子二次会。モザンビークまで来てカープの話しで盛り上がる親子でありました。(更に続く)